配送業60年、倉庫業20年の歴史を持つ株式会社長岡運送様(群馬県伊勢崎市)。市内5か所に8つの倉庫を持つ同社は、今年1月に倉庫ごとに独立していた事務所を一か所に集約し、新たなオフィス作りをされました。

代表取締役の長岡治様とオフィス作りの計画を主導いただいた総務部金子様に、新たなオフィスのもたらした効果やオフィスモを選んだきっかけをお聞きしました。

事業に合わせたオフィス改革

オフィスを新しくしたきっかけは、倉庫ごとに分かれていた事務所を一か所にまとめたいと思ったことですね。社員数は110人、パートさんを入れれば150人近くの従業員が働いています。前々から「皆で働きたい」と思っていたので、新たに事務所を作ることを計画しました。

それに加えて、これまでは休憩所が整っておらず、倉庫勤務のパートさんにはだいぶ不便をかけていたことも気になっていました。休憩所は狭く“お昼を食べるだけ”のスペースしかなくて、ゆっくり休める場所ではなかったんですよ。事業規模の拡大に伴って作った、急ごしらえの場所でしたから……。コロナ禍ということもあり、50人が休憩してもゆとりがある休憩場所も作る必要がありました。

社風を作る、居心地のいいオフィス

まず事務所の方は“いかにも事務所”という雰囲気にならないよう、コミュニケーションがとりやすい空間を目指しました。こちらの希望をザックリとオフィスモさんにお伝えして、意図を汲み取ってデザインしていただきました。とても使いやすいですし、居心地がいいですね。社員同士の雰囲気も良くなって、コミュニケーションが活発になり、人とのつながりが密になったことを実感しています。

新しい事務所は荷主様にも好印象で、「こんなに良い事務所があるなら、長岡運送さんに勤めたいね」とまで言われますよ。またあるお客さんからは「ここまで社員のことを考えているなんて、いい会社だよね」とお褒めいただきました。そんな大層なことはしていないんですが、いい会社だと思って貰えるのは嬉しいですね。僕も事務所に来るのが毎日楽しみで、家でも仕事ができるようにノートパソコンを買ったんですが、事務所が気に入って会社でばかり仕事をしています。

やっぱり“会社にいる時間”って長いですから、会社がストレスフリーかどうかってすごく大切なことだと思うんです。給料も大事だけど、同じくらい会社の住環境も大事でしょ。従業員さんがイキイキと働く会社は、大抵オフィスも綺麗な会社ですよ。居心地の良い新しいオフィスを作れば僕も従業員さんも嬉しいし、イキイキと働ける環境を整えることで生産性も上がると思います。

ラグジュアリーなカフェ風休憩室

休憩室はオシャレなカフェ風、エグゼクティブな空間にしたいと思っていました。僕は方向性だけ伝えて、金子さんが他の人と相談しながら什器やレイアウトを選んでくれたんです。相当大変だったと思いますが、想像以上の出来栄えですね。女性の感性を活かして、寛げる空間を作ってくれました。

オフィスモの担当・渡部さんやデザイナーさんに提案していただきながら、1年ほど時間をかけて進めました。この休憩室は主にパートさんのお昼を食べるスペースとして活用しています。ゆったり寛げる癒しの空間にしたかったので、落ち着いた色味の椅子を選んだり、観葉植物を配置したりしています。一か所、アウトドア風なスペースも用意して、楽しい雰囲気の空間にしてみました。

建設に協力してくれた業者さんにことわって、オープンの時に植木を贈っていただいたんですよ。もともと“水分”の少ない事務所に、フェイクの植物を置くのは嫌だなぁと思ってね。もちろん、生き物だから水やりをする手間は大変だし、枯れちゃうと悲しいんですが……。

本物の緑が入ることで、良い空間になっていることを実感します。私はこの植木が天井まで成長しても、それはそれとして「味があっていいな」と思って、楽しみにしていますよ。

完成してみると、椅子のバリエーションをもう少し増やしても良かったかもしれません。また今の休憩室はパートさんがメインで使っていますが、僕も含め事務員さんも仕事や休憩で使ったらいいと思っています。何だか知らないけど、つい事務所の方に居ちゃうんですよね。事務所は事務所で、居心地がいいからでしょうね。

セミナーで見つけた理想のオフィス

このオフィスを作る前に、オフィスモさんの「オフィス作りセミナー」に伺いました。そこで見せていただいたオフィスの事例がとても良くて、最初から「ぜひお願いしたい」と思っていました。私のイメージするオフィスに近かったこともありますし、動線や働き方まで考えたレイアウト提案をお願いできることも魅力的でした。

提案内容もこちらの意向を汲み取った良いものでしたし、それに何より、提案内容を見た従業員さんの反応が良かったんですよね。「オフィスモさんの提案がいいです」という雰囲気を感じたし、僕もそう思いましたから。金額的には他社より高かったですよ(笑)。でも他社と比べても内容が充実していて、納得できる提案だと感じましたね。

僕も仕事で「社長の見積りは高い」って、お客さんや従業員から言われるんですよ。でも選ぶか選ばないかって、価格じゃないですよね。“いい仕事”をするかどうかですよ。私はいいお客さんに巡り合うために営業を重ねて、信頼してくれたお客さんと真剣にお付き合いすることに“仕事のやりがい”を感じています。……ちょっと話がそれちゃいましたが、今回オフィスモさんを選んだ理由も同じで、価格の高い安いではなく「付加価値を感じられる提案だったこと」が決め手になっています。

“家族に誇れるオフィス”で社員満足度UP

新しいオフィスが完成して、初めてパートさんを休憩室に案内したときはもう“お祭り騒ぎ”でした。皆さん「こんなに良いところでご飯を食べていいの？」と喜んでくれて、写真を撮って家族に見せた人も多いようです。あるパートさんは娘さんから「ママ、こんなすごいところで働いてるの？オシャレなカフェかと思った！」と言われたと、教えてくれました。

新しい休憩室を用意したけど、反応はどうかな……と思っていたので、今金子さんから聞けて良かったです。いい空間があることで、働く人のモチベーションアップに繋がれば嬉しいですね。

以前よりも社内のムードが和やかで、世間話もしやすくなりました。あとは皆さん、笑っている時間が多くなったのを感じますね。パートさん同士も楽しそうにお昼の時間を過ごしていて、それを見て「いい空間を作れたな、よかったな」と思います。

また先日は新しいパートさんの面接を休憩室で行ったのですが、その方も休憩室や事務所をすごく気に入ってくださいました。オフィスや休憩室をきっかけに「この会社で働こう」と思って貰えたら良いですよね。私は採用の面でもプラスの要素になるんじゃないかと考えています。

ホワイトボードを持て余していたり、事務所を作ってもすぐには全員一緒に仕事をすることができなかったりと、オフィスの課題はあります。作っただけではダメで、体制も整えていかなければいけませんね。少しずつ活用の幅を広げていきながら、新しいオフィスをもっと活発に使っていければと思います。

– 従業員様のことを考えたオフィスデザインで、社員満足度UPを実現している株式会社長岡運送様。事務所が居心地の良い空間であることには、雇用や生産性の面でも大きく影響がありそうですね。社員を想う代表者目線、実際に利用する社員目線の両方からアプローチしたことも大切な要素だと感じます。取材にご協力いただき、ありがとうございました！